第７９回選抜高校野球大会（毎日新聞社、日本高校野球連盟主催）の甲子園練習が１７日から４日間の日程で始まった。初日は優勝候補の大阪桐蔭（大阪）や７０年ぶり出場の県和歌山商（和歌山）など近畿勢４校に加え、初出場の聖光学院（福島）、５季連続となる関西（岡山）が登場した。１８日は５校の練習が予定されている。

　◇中田翔投手兼外野手（大阪桐蔭・２年）…高校通算７１本塁打

　走者を置いてのシート打撃。その２打席目でいきなり快音を響かせた。打球は高校生離れした角度と速度で舞い上がり、無人の左翼席中段で大きくはねた。ネット裏には他校の選手や関係者、一般のファンもいたが、その豪打に拍手がわき起こったほどだ。

　「最近はタイミングが合って調子も上がっている。（拍手には）鳥肌が立ちましたね」。甲子園の熱気が自分の中でよみがえってきたのかも知れない。

　現在、高校通算７１本塁打。注目はもちろん打撃だ。しかし、「投手・中田」にも大きな関心が集まる。この日はマウンドから捕手を座らせて６球を投げた。右ひじに不安を抱え、満足な練習は積めていない。

　母校のグランドに戻るとさっそく登板を志願して近大付との練習試合に先発した。３回を投げ、５安打２失点の内容に「指のかかりが良くない。ひじが下がっている」と自己分析。しかし、西谷監督は「きょうはセーブして投げろと言ったので心配はしていない」。外野手として打撃に集中するか、それとも投打の柱でチームを引っ張るか。それは大会の幕が開かなければ分からない。初戦は第１日の第２試合、日本文理戦だ。【滝口隆司】

　【１８日の練習校と開始時間】９．００日本文理▽９．４０成田▽１０．２０報徳学園▽１１．００日大藤沢▽１１．４０鹿児島商

毎日新聞　2007年3月17日　19時40分　（最終更新時間　3月17日　22時14分）