15日に結婚し皇族を離れる紀宮さま。皇族の身辺警護に当たる皇宮警察は、これで「お役ご免」となるが、当分の間は要人としての警備を警視庁が引き継ぐ。通常は閣僚ら要人警戒に当たるのは警護課だが、皇族警備専門の警衛課が「これまでの人間的なつながりを重視」して担当する。「黒田清子(さやこ)さん」の周辺は、強面(こわもて)のSPでなく、ソフトな警備が取られそうだ。
紀宮さまが外出する場合、これまでは皇宮警察の護衛官による身辺警備が敷かれ、その周りを警察が警備してきた。都内を管轄する警視庁の場合は、警戒頻度も多いため、専門の警衛課が担当している。紀宮さまは、結婚で一般人となるため、皇宮警察は任務を離れるが、万が一に備え、警察庁が「個人警戒対象者」に指定し、警備が継続されることになった。
スーパーへの買い物やレジャーでの遠出など、普通の主婦と同様に外出するケースは多くなるとみられるが、皇宮警察と協力して警備に当たってきた警衛課の女性警察官らが、目立たないように寄り添う形で警備する。運転免許を最近取った紀宮さまがハンドルを握るケースも考えられるが「遠慮するように言われない限り」(警視庁幹部)助手席に警察官が同乗するという。
警視庁によると、小池百合子環境相、猪口邦子少子化・男女共同参画担当相には、警護課の男性SPが付いている。警視庁警備部の幹部は「閣僚と違い、普通の主婦。警備の打ち合わせもこれまでご自身でされてきたし、警衛課の女性の方が意思疎通しやすいはず」と説明している。【石原聖】