東京大などの研究チームは17日、インターネットの次世代標準規格(IPv6)を使って、データ通信の世界最速記録を達成したと発表した。米カリフォルニア工科大が今年1月に樹立した記録の2・3倍に当たる。同チームは現行規格の世界記録も持っており「両分野で日本が世界のトップに立った」としている。
研究チームは10月下旬、東京大に設置したパソコンから米シカゴ-東京-米シアトルを経由して、東京大の別のパソコンにデータを送った。転送距離は合計約3万6000キロで、転送速度は1秒あたり約5・6ギガビットと世界最速。CD1枚分のデータを0・7秒、DVD1枚分を5秒で送る能力に匹敵する。
研究責任者の平木敬・東京大教授(コンピューター科学)は「5年以内に一般の人たちも使えるようになる」と話している。【元村有希子】