28日午前8時20分ごろ、神戸市北区山田町藍那の阪神高速北神戸線上り線で、乗用車が道路左側のガードレールを突き破り、約120メートル先の竹やぶに転落しているのを近くの人が見つけて110番通報した。車には2人が乗っており、間もなく死亡を確認した。転落場所は神戸電鉄粟生線の南10メートルで、線路上に破片が飛び散るなどしたため、同線は西鈴蘭台-志染駅間で上下線とも約2時間15分間にわたって運転を見合わせた。
兵庫県警高速隊によると、亡くなったのは、同県内の50歳代の男女とみられる。調べでは、車はガードレールを突き破って高架下の県道を飛び越え、高速道路から下約10メートルの駐車場に転落。弾みで、すぐ脇を通る粟生線の線路を飛び越えて、竹林に突っ込んだらしい。速度の出し過ぎの可能性があるとみている。
近くの事務機器販売会社によると、午前8時過ぎに出勤した男性社員が、同社駐車場入り口付近の電柱が倒れ、ナンバープレートなどが散乱しているのを発見。粟生線の線路を越えた竹やぶで車を見つけ、神戸北署に通報したという。現場は同線西鈴蘭台駅の西約600メートルで、住宅地から離れた山林地帯。
神戸電鉄によると、午前7時~8時台には上下線計21本が現場付近を通過。しかし、線路上の破片などに気付いた運転士はおらず、県警からの通報で事故を知り、運行を停止したという。【藤原崇志、岩嶋悟】
毎日新聞 2006年6月28日 11時27分 (最終更新時間 6月28日 11時54分)