【カイザースラウテルン斎藤義彦】サッカー・ワールドカップ(W杯)で日本対オーストラリア戦が12日開かれたフリッツ・ワルター競技場(4万6000席)は、チケットの流通に問題があるとみられる数百席程度の空席が出た。競技場周辺では、余ったチケットを売り歩く人もいただけに、チケットを入手できなかったサポーターから怒りの声があがった。
主催者発表によると、入場者は4万6000人で「売り切れ」とされたが、メーンスタンドの東寄りに約50席、東スタンドで約100席、西南と東南角に各100席前後と空席が目立った。
◇組織委「何らかの理由で使われなかったチケットある」
本来は30ユーロ(約4300円)の席をインターネットオークションで約8万円で購入したイギリス在住の会社員、本田聡さん(35)は「システムがどこかおかしい。転売でもうけようとする人がいるからこんな空席が出る」。豪メルボルンからツアーに申し込んで来た元教師のアレックス・マギーさん(67)は「理解できない。余っているなら売り直せばいいのに」と首をかしげていた。
他の試合でも同様の状況が起きており、W杯ドイツ組織委は「購入されたが、何らかの理由で使われなかったチケットがある」と空席を認め、原因を調査する意向だ。
毎日新聞 2006年6月13日 10時25分