今回とほぼ同様の原因による停電が大阪府内で起きていた。04年11月27日、大阪府松原市の大和川河川敷に小型機が墜落、その際、高圧電線2本を切断、大阪市や堺市で約7分間、6万戸以上が停電した。そのほか、大停電は気象状況や人為ミスなどで発生、都市部では交通網がマヒするなどし市民生活に大きな影響が出ている。
99年10月27日、京都市内にある変電所の変圧器の配線を誤る人為ミスが原因で、京都、兵庫、大阪の3府県で約40万戸が停電した。1時間ほどで復旧したが、東海道新幹線が一部区間で運転を取りやめ、福井県の高浜原発の原子炉も自動停止した。
05年12月22日には、大寒波で新潟県で65万戸が停電するなどした。雪と風で送電線同士が接触する「ギャロッピング現象」と塩分を含んだ雪の付着で漏電したことによる複合原因だった。
今月12日には、落雷の影響で、東日本から西日本の広い範囲でJRの送電ストップや停電が発生した。東京都内ではJRの電力設備に落雷があり送電がストップしたため、JR山手線が3時間余にわたり全線で運転を見合わせ計14万4500人に影響が出るなどした。【中尾卓司】
毎日新聞 2006年8月14日