横浜市瀬谷区の産婦人科病院「堀病院」による無資格助産事件で、同市青葉区内にある診療所でも助産師資格のない看護師らが助産行為を行っている疑いが浮上し、横浜市は30日にも医療法に基づく緊急立ち入り調査に入る方針を固めた。無資格助産を繰り返してきた医療機関は少なくないとみられ、事件は産科現場に大きな波紋を投げかけている。
市によると、今月28日夕、青葉区福祉保健センターに「区内の診療所が無資格者による助産行為を行っている」との情報提供があった。内容に具体的な部分もあることから、市は緊急立ち入り調査で同診療所の医師や助産師などの数や勤務状況を関係資料などで確認するとともに、院長や看護師などから直接事情を聴いて事実関係を確認する方針。
堀病院の事件を受け、横浜市は市内で分娩(ぶんべん)をしている27病院と21診療所に対し、9月上旬までに立ち入り調査を実施する方針を表明していた。【鈴木一生】
毎日新聞 2006年8月30日