全国市民オンブズマン連絡会議(事務局・名古屋市)は11日、都道府県や政令指定都市などで05年度に実施された「包括外部監査」の監査内容を採点した「通信簿」を発表した。5自治体が優秀賞となり、特に優れていたとして、島根県が「市民オンブズマン大賞」に選ばれた。
包括外部監査は、従来の監査委員による監査を補い、外部監査契約した弁護士や公認会計士らが監査を行う制度。99年度から都道府県、政令指定都市、中核市に義務付けられたほか、条例を制定し任意で実施している自治体もある。同連絡会議は99年度から活用度や分かりやすさなどを基準に通信簿を公表している。
05年度に包括外部監査が行われた111自治体が対象。優秀賞は▽神奈川県▽新潟県▽大阪府▽島根県▽横須賀市。大賞に選ばれた島根県は、県の「委託契約」をテーマに問題点を掘り下げ具体的な改善点を提示した。
一方、内容が不十分な監査には「改善要望」が出され、岐阜県や静岡市など20自治体が該当した。監査結果に有効性が認められる「活用賞」には福島県や愛知県、名古屋市など33自治体が選ばれた。【式守克史】
毎日新聞 2006年9月11日