鳴りやまない銃声と響き渡る女子学生の悲鳴-。カナダ・モントリオールのドーソン大学で十三日起きた銃乱射事件。犯人の男は、何も語ることなく「冷えきった表情」(学生の一人)で銃を撃ち続けた。昼食時のキャンパスを襲った惨劇に、学生たちはおびえた表情をみせた。
現地からの報道によると、事件が起きたのは午後零時四十分(日本時間十四日午前一時四十分)ごろ。男は、一九九九年に米コロラド州のコロンバイン高校で起きた校内発砲事件の犯人と同様の、黒っぽいトレンチコート姿。十代後半とみられ、モヒカン刈りだった。
三、四階の教室にいた学生の一人は「二階の食堂から二十発以上の銃声が聞こえた」。教室に鍵をかけて必死に隠れる学生もいたという。
学内の階段で男と出くわした男子学生は「男は自動販売機の裏に潜んでいたが、銃を持って突然現れた。自分に銃を向けたので一目散に上に逃げた。女性が脚を撃たれたようだ」とおびえた様子。別の学生も「怖かった。男は無差別に発砲し続けた。容赦なく、ただ全員を撃ち続けていた」と振り返った。(ニューヨーク共同)
毎日新聞 2006年9月14日