サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)は20日、グラスゴー(英国)などで16強による決勝トーナメント1回戦の第1戦4試合を行い、中村俊輔が所属するセルティック(スコットランド)は0-0で強豪ACミラン(イタリア)と引き分けた。中村は右MFでフル出場。終始押され気味の展開の中、得意の直接FKを2度狙ったが、得点は挙げられなかった。
ホームアンドアウエー方式の第2戦は3月7日にミラノで行われる。
レアル・マドリード(スペイン)は本拠地でバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)相手にラウルが2得点したものの、3-2の辛勝。マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)は敵地でリール(フランス)に1-0で先勝し、PSVアイントホーフェン(オランダ)もホームでアーセナル(イングランド)に1-0で勝った。(共同)
◇悔しさ募らせる中村
「今晩は眠れないでしょう」という中村の言葉が、逃したチャンスの大きさを物語っていた。後半14分に正面やや左で得た直接FK。ペナルティーエリアのわずかに外の好位置だ。しかし得意の左足で壁の外側を巻くように狙ったシュートは、左ポストを大きく外れた。
「練習ではポコポコ入っているし、壁も気にならなかった。いつもの感覚でけったけど……」と本人も首をひねるしかなかった。押されながらも0-0の引き分け。番狂わせを狙うセルティックにとって最大の得点機だっただけに「枠にいかないと話にならない。後から考えると大きい」と悔しさは募るばかり。前半40分の直接FKはGKに阻まれた。
ストラカン監督が「すべてで相手が上回っていた。われわれはもっと技術を向上させなければいけない」と認めたように、強豪ACミランとの実力差は明らかだった。ブラジル代表MFのカカが縦横無尽にボールを運び、華麗な攻撃はセルティック選手の武骨さを際立たせた。
それでも中村は「レッジーナにいたときより、全然かなわないわという感じではなかった」と手応えを感じたという。第2戦はイタリア在籍時代に一度も勝てなかった相手の本拠に乗り込む。「何が起こるか分からない」との思いを胸に--。(共同)
★マルディーニが百試合出場 ACミランのDFマルディーニが欧州CLで史上5人目の通算100試合出場をマークした。
38歳のセンターバックはキャプテンマークを巻いてフル出場。これまでラウル、ロベルトカルロス、ベッカム(いずれもレアル・マドリード)とGKカーン(バイエルン・ミュンヘン)しか果たしていない金字塔に到達した。(共同)
毎日新聞 2007年2月21日 9時02分 (最終更新時間 2月21日 11時38分)