サッカーのスコットランド・プレミアリーグでMF中村俊輔の所属するセルティックは26日、英国グラスゴーでマザーウェルに5-0で圧勝し、中村は左足FKを決めて今季2点目を挙げた。
中村は3-0の後半22分、ゴール斜め右約25メートルの直接FKをゴール右隅にけり込んだ。得点は8月下旬のダンファームリン戦以来で、リーグ戦では7試合ぶり。
右MFでフル出場した中村は、ほかにも2得点に絡む活躍で勝利に貢献した。(英国グラスゴー共同)
◇中村、持ち味発揮
飛び付くGKの手がまったく届かない絶妙なシュートだった。「距離があって難しかったけど、角度もスピードも良かった」。ほぼ勝利を手中にしてからの得点だったが、中村には大きな意味があった。
「雨が降ろうが毎日のように居残り、ひたすらけり続けている」とストラカン監督が話すように、中村は練習を怠らない。だが今季はポストに当たるなど惜しいものはあったが、FKはまだ1本も入っていなかった。過去に大舞台で何度も決めてきた実績があるだけに、重圧があったという。
「きょうは枠の中に入れることだけに集中できた。FKは技術よりメンタル的なものだから」。決めた瞬間に両手で力強くガッツポーズをした中村は「もっと入る確率を高めないと……。今までにあったものを取り戻さないといけない」と言葉に力を込めた。
ほかにも巧みなパスで2得点に絡んだ。「彼にはゴールより、それを生むパスを求めている。ただ、この得点は努力の成果だ」というストラカン監督からすれば、満点に近い90分だったはずだ。(共同)