○巨人3-2阪神●
巨人の先発、パウエルは落差の大きなカーブを織り交ぜ、緩急がさえた。5回を被安打6無失点と安定感はあったが、やや球が高く連打を浴びる場面も。原監督は「結果的に0点だけど、まだまだ精度で磨く面がある」と注文をつけた。阪神は10安打を放ちながら相手失策による2点のみ。オープン戦9試合の平均得点は1.7点で、得点力不足が深刻だ。
○…オリックスから移籍した巨人の谷が2番に定着し、しぶとさを発揮している。一回、阪神・太陽から中前へはじき返して先制点の口火を切ると、二回にも渋く右前へ落として好機を広げた。四回は貴重な追加点となる右犠飛で、オープン戦8試合目で初打点。前日まで打率2割と低調だったが、2番では3割5分3厘と結果を残している。原監督は「(打線に)新しい形ができつつある」と自信を深めていた。
○…打撃不振のため2軍で調整中だった浜中が、九回に代打で登場。巨人、真田の甘いスライダーを逃さず、15打席ぶりの安打となる中越え二塁打を放った。前日までの打率はわずか6分7厘。打撃フォームを崩してタイミングが合わず、6日のソフトバンク戦後、オープン戦のメンバーから外された。この日は鳴尾浜で2軍の試合に出場後、甲子園へ。浜中は「甘い球だった。これからも頑張りたい」と言葉少なだったが、岡田監督は「(不振脱出のきっかけに)めちゃくちゃなったやろ。本人にも、チームにも違うわな」。金本ら主力が遠征に参加しないため、12日の巨人戦(岐阜)では4番に復帰する。復調の兆しを本物にしたい。
毎日新聞 2007年3月11日 20時07分 (最終更新時間 3月11日 20時10分)