電機連合は10日、春闘の賃上げ交渉で、電機大手各社で要求・回答額をそろえる「統一要求・回答方式」が崩れることを容認する考えを示した。中村正武委員長は記者会見で「仮にばらつく回答が出た場合、容認せざるを得ない」と述べた。電機大手の労使では「統一要求・回答方式」が長く守られてきたが、昨年の春闘では、電機大手の多数の企業が500円の回答をしたのに対し、富士通など2社が1000円の回答をしたことで横並びが崩れていた。
会見では中村委員長は、電機大手の07年3月期の業績にばらつきが目立つと指摘。そのうえで「どうしても同じ水準を求めれば、低い方に引っ張られる」と述べ、業績好調の企業が悪い企業の影響を受ける「統一要求・回答方式」のマイナス面を強調した。【遠藤和行】
毎日新聞 2007年3月10日 21時29分