1988年6月12日、小雨降る朝。 「よーっよーっ、嫁入りよー」と、伯父たちの勢いのよい声とともに振る舞われるたくさんの嫁菓子。大勢の祝福の人たちに見送られ、花嫁姿の私は車に乗り、出発した。 あの日からちょうど20年。 元気な2人の息子に恵まれたこと、海外赴任生活を楽しんだこと。いろいろな幸に包まれ、守られ、今日がある。 朝早く出勤し、夜遅く帰宅する主人。子供たちとあまり話す時間はないが、毎年私たちの結婚記念日には家族そろって食事に行く。同じ会社に勤めていて結婚に至ったことなど、普段聞くことのない私たちのなれそめを知って子供たちは驚いたようだ。 ときに私は、自分の足らなさを棚に上げ、求めてばかり。 いつも私を見守り、気を使ってくれている主人。パソコン教室に通ったら?などと、いつも新しいことに挑戦するチャンスを与えてくれるのに、面と向かって感謝の言葉は照れくさい。素直になれない自分がいる。 忠勝さま この20年、本当にありがとう。 これからも、相変わらずの私ではありますが、どうぞよろしくお願いします。 この先10年、20年、どんなドラマが待ち受けているか分からない。どんなドラマも、エンドロールは2人で。 さあ、新しいドラマの始まり。 毎日新聞 2008年6月13日 中部朝刊
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ドラマが始まるよ 愛知県半田市・杉浦美佳
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