自民党内には数少なくなった「ハト派」議員の代表格である衆議院の河野議長が、次の総選挙に出馬せず、政界を引退することを明らかにしました。
2003年から衆議院議長を務めてきた河野氏は、ロッキード事件後の1976年に自民党を離党して新自由クラブを結成、その後、復党して、93年には総裁に就任しましたが、当時は自民党が野党だったため、総理大臣になれなかった歴代ただ一人の自民党総裁でした。
「『河野談話』は今でも極めて重要なものだと思っている」(河野洋平 衆院議長)
また、同じく93年、宮沢内閣で官房長官を務めた際、従軍慰安婦問題で軍などによる強制があったことを認める、いわゆる「河野談話」を発表、その後も2006年の全国戦没者追悼式で「戦争を主導した当時の指導者たちの責任をあいまいにしてはならない」と述べるなど、ことあるごとにハト派的な主張を繰り返してきました。
さらに、河野氏は18日夜の記者会見では若い政治家に対し、「原爆を落とされた広島は被害者だったが、同時に日本は加害者の立場でもあったことをよく勉強して欲しい」と注文を付けました。(18日23:09)