舛添厚生労働大臣は20日朝、TBSの報道番組に出演し、後期高齢者医療制度の廃止に改めて言及しました。これに対して、連立を組む公明党は「聞いていない」と困惑しています。
「この制度を麻生幹事長も全く同じ考え方で、仮に彼が首相になれば、彼の政策としてきっちり出します」(舛添要一 厚労相)
舛添厚労大臣は、後期高齢者医療制度に代わる新たな制度の創設について、麻生政権が誕生すれば政権の方針となり、所信表明演説にも盛り込まれると述べました。
後期高齢者医療制度に代わる新しい制度は、75歳で制度を区切るなど年齢による区分けをしないことや、保険料の天引きを強制しないこと、さらに現役世代と高齢者の世代間の争いを助長しないような仕組みにすることが基本原則となっています。
こうした方針転換に対して、連立を組む公明党からは「聞いていない」との声があがっています。
「大臣ね、私、公明党の政調会長なんです。事前にこういう話聞いてません。良い制度だから、大臣が勧めるから与党の議員はみんな大臣を支えて、国民の皆さんに説明してきたわけですよ」(公明党 山口那津男 政調会長)
一方、野党側は、間近に迫る衆議院の解散・総選挙前のパフォーマンスだと批判しています。
「大臣として、間違ったことだから根本的に見直そうという発想を出しただけです。それを選挙の直前に出すこと自体、私には単なる党利党略の戦術としかみえない」(民主党 鳩山由紀夫 幹事長)
鳩山氏はこのように述べて、突然の方針転換を批判しました。(20日16:28)