繊維商社大手の蝶理は31日、4月30日付で化学品商社のミヤコ化学(東京・千代田)を買収すると発表した。ミヤコは化学メーカーのKHネオケム(東京・中央)の全額出資子会社。蝶理はKHネオケムの保有する全株式を約100億円で買い取る。蝶理は海外で化学品の取引を手掛けている。今回の買収により国内での化学品事業を強化したい考えだ。
ミヤコ化学は2014年12月期の売上高は573億円で、従業員は114人。塗料原料やアルコール、合成樹脂原料など国内の化学品販売に強い。東レの子会社である蝶理は繊維に次ぐ柱として化学品の取引の拡大に動いている。
蝶理は17年3月期までの中期経営計画で企業買収などで非繊維事業の強化を掲げている。特に化学品と機械の2事業の連結売上高は17年3月期に1660億円と、15年3月期見通し比で15%増を目指している。