厚生労働省は31日、2013年度の公的年金の財政状況をまとめた。国民への公的年金の給付額が50.5兆円と前の年度より1.3%増えた。初めて50兆円を超えた。年金をもらう人は3950万人と0.2%増えた。
厚生年金と国民年金(基礎年金)のほか、国家公務員共済など3つの共済年金の数字を集計した。
給付の原資となる収入は、現役世代の国民や企業から集めた保険料が31.1兆円と3%増えた。厚生年金と国民年金の保険料を引き上げたため。そのほか、国や地方の税負担で11.5兆円、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などの積立金の取り崩しで6.2兆円をまかなった。
年金積立金の残高(時価ベース)は186.3兆円と5%増えた。株価上昇で取り崩し額を上回る運用収益があがった。