JR大阪駅北側の大型複合施設「グランフロント大阪」の来場者数が6日、延べ1億人を突破した。2013年4月26日の開業から2周年を待たず、20日早く大台を達成。当初計画の7300万人を上回った。6日、1階の「うめきた広場」では1億人突破を記念し、先着1千人にオリジナルノートを配るイベントを開いた。
商業施設部門の2年目の売上高は440億円を上回ったもよう。消費増税後の反動減にもかかわらず初年度実績(436億円)を上回ったのは「外国人客が集客の大きなエンジンとなった」(関係者)ためだ。
同施設ではユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が昨年7月に開業した人気映画「ハリー・ポッター」の新エリアなどを訪れる外国人客を狙い、全飲食店でメニューを英語、韓国語、中国語対応に変えた。宝飾・時計店など店ごとの免税対応を進めたほか、公衆無線LAN(構内情報通信網)のWi―Fi(ワイファイ)の無料提供も奏功した。
オフィス部門の契約率が高まったのも一因だ。オフィス面積は大阪最大級の15万平方メートル。開業当初、契約率は2割だったが、立地の良さや性能が評価されて日東電工や三菱電機などが入居した。7月にはダイセルも入る予定で、現在の契約率は7割台に達した。
産学連携拠点「ナレッジキャピタル」でも異業種の研究者らが交流する会員制サロン「ナレッジサロン」の会員が2千人を突破した。開業3年での目標値を1年前倒し達成するなど交流拠点としても定着してきた。