気象庁は11日までに、ペルー沖の太平洋東部赤道海域で海面水温が高い状態が続き、異常気象の原因になるとされるエルニーニョ現象について、今夏までに再び発生する可能性が高いとする監視速報を発表した。
気象庁は、昨年夏に発生したエルニーニョ現象はこの冬に終息したとみられ、日本の天候に影響はなかったとしている。
気象庁によると、ペルー沖の監視海域の平均海面水温は、今年1~3月、基準値とする過去30年の平均値と比べ、0.2~0.4度だけ高い水準にとどまった。3月は、基準値より0.2度高い27.2度だった。
気象庁は、今月と前後2カ月の計5カ月間でとった平均が、基準値より0.5度以上高い状態が6カ月以上続いた場合をエルニーニョ現象と定義している。
4月以降については、太平洋中部の水深100~200メートルにある暖水が今後東に進むとみている。これが太平洋東部の海面水温を平年より高くするため、今夏までに再びエルニーニョ現象が発生する恐れがある。〔共同〕