高齢の運転者による重大な交通事故が相次いだことを受け、警察庁は12日、防止対策を検討するための有識者会議を設置すると発表した。6月までに提言を取りまとめ、政府が設置している関係省庁による作業部会に報告する。会議では、高齢者の運転免許制度のあり方についても議論される見通しだ。
会議の委員は、高齢者の医療や福祉、自動車工学、交通心理学、行政法などの専門家や団体の代表者ら17人の有識者と、警察庁、内閣府、総務省、厚生労働省、国土交通省などの幹部らで構成。16日に初会合を開き、6月までに5回程度開催する。
会議では、高齢運転者による事故の詳細な分析をふまえ、▽高齢運転者への効果的な交通安全教育のあり方▽認知機能や身体機能の衰えなどで運転の危険性が高まる人をどう把握するか▽免許証の自主返納の促進策▽高速道路の逆走対策▽衝突被害軽減ブレーキなど先進安全技術の普及策――などが検討される。