12日投開票の大阪府議選(定数88)は、「大阪都構想」を推進する大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)が府議会第1党を維持した。維新は大阪市議選(同86)でも市議会第1党を守った。大阪市民に都構想の賛否を問う5月17日の住民投票に向けて一定の地歩を固めたとはいえるが、都構想に反対する自民党も府市議選のいずれも改選前を上回る議席を得た。結果は、都構想への有権者の賛否がなお拮抗していることをうかがわせる。
記者会見に臨む大阪維新の会の松井幹事長(12日夜、大阪市中央区)
都構想は、大阪市を廃止して5つの特別区を置くとともに、府と再編する考え方だ。維新は府議選を、大阪市以外の府民にとって都構想の信任投票にあたるとして選挙戦を展開した。自民、民主、共産の各党は都構想反対など「反維新」の立場で支持を呼びかけた。
府議選で、維新は42議席を獲得し第1党を維持。ただ、目標にしていた過半数には届かなかった。自民は改選前の12議席を上回る21議席を獲得した。
大阪市議選では維新は36議席、自民は19議席を得て、いずれも改選前を上回った。
公明党は住民投票実施に賛成する一方で、維新が進める都構想には反対を訴え、府議会15議席、市議会は19議席だった。
共産は府議会3議席、市議会9議席。民主は府議会1議席にとどまり、市議会で議席を失った。