【ワシントン=芦塚智子】2016年米大統領選の民主党候補の本命、ヒラリー・クリントン前国務長官(67)は12日、動画やソーシャルメディアで出馬を表明する。大統領選出馬は08年に続き、2回目。米史上初の女性大統領になるかに注目が集まる。
クリントン氏は出馬表明後、民主、共和両党が大統領候補を選ぶための党員集会を最初に開くアイオワ州や、ニューハンプシャー州を訪れ、選挙運動を始める。世論調査で民主党の大統領候補として圧倒的な支持を得ており、指名を獲得する可能性は高い。
クリントン元大統領夫人でもあるヒラリー氏は上院議員を経て08年大統領選に出馬したものの、指名候補争いで現大統領のオバマ氏に負けた。オバマ政権の1期目で国務長官に就任した。
今年3月には、在任中に公務で私用メールアドレスを使っていた問題が発覚した。野党、共和党は米議会への出席を求めるなど追及の構えを強める。クリントン氏は公務のメールはすべて国務省に提出したと主張し、問題はないとの立場だ。
クリントン氏の出馬表明により、共和党の大統領候補指名争いも加速する見込みだ。共和党ではランド・ポール上院議員(52)やテッド・クルーズ上院議員(44)がすでに出馬の意向を明らかにした。
世論調査で支持率が高いブッシュ前大統領の弟、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(62)やウィスコンシン州のスコット・ウォーカー知事(47)も近く正式表明するとみられている。