山形、福島両県にまたがる吾妻山の入山規制が17日に縮小されるのを前に、福島市は14日、火口近くの景勝地「浄土平」の観光施設周辺で、噴火に備え職員向けの避難誘導訓練をした。
吾妻山の噴火に備え行われた訓練で、避難する参加者(14日、福島市)=共同
市によると、吾妻山での避難誘導訓練は初めてで、観光施設や県、市の職員約90人が参加した。
訓練は(1)火山ガスの濃度が急激に上昇(2)噴火警戒レベルが3に上がる(3)突発的に噴火――の各パターンを想定。サイレンや携帯メールで浄土平周辺での異変を観光客に周知し、観光施設の職員が拡声器で施設内への避難を呼びかけ、ガスマスクを配布した。
市は昨年12月、吾妻山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた際、山頂付近の「大穴火口」から500メートルの外側を走る磐梯吾妻スカイラインと3つの登山道からの立ち入りも禁止した。冬季閉鎖していたスカイラインが17日に再開通するのに合わせ、規制を火口から500メートルの範囲に縮小する。〔共同〕