ドラッグストア大手のツルハホールディングス(HD)は25日、子会社くすりの福太郎(千葉県鎌ケ谷市)が調剤薬局で薬剤服用歴(薬歴)を適切に管理せず調剤報酬を請求していた問題で、調査結果などをまとめた最終報告を厚生労働省に提出した。不適切な請求と判断した約1億7102万円は自主返還する。福太郎の小川久哉社長は31日付で取締役に降格しツルハHD取締役も退く。
問題が指摘された2012年1月~13年2月と、直近1年の14年2月~15年1月の福太郎の薬歴管理を調査したところ、薬歴未入力や1カ月以上の入力遅延など、計41万7125件の不適切な調剤報酬請求があった。不適切請求分は返還するが、業績への影響は軽微だとしている。
再発防止に向け、福太郎の創業家出身の小川社長を更迭し、ツルハHDの阿部光伸常務執行役員(61)が福太郎社長に就任する。グループ全体の調剤部門を監査する部署を新設し、調剤報酬の請求システムを整備する。
阿部 光伸氏(あべ・みつのぶ)80年(昭55年)法政大経済卒。04年ツルハ常務。08年ツルハHD常務執行役員。山形県出身。61歳
(5月31日就任。小川久哉社長は取締役に)