杉田和博官房副長官と沖縄県の安慶田光男副知事は24日午前、沖縄県庁で米軍普天間基地移設問題をめぐる3回目の集中協議に臨み、普天間の危険性除去に取り組む方針を確認した。安慶田氏は、翁長雄志知事による移設作業停止指示を不服として取り消しを求めた沖縄防衛局の請求を取り下げるよう求めたが、杉田氏は「国の立場は変わらない」と拒否した。
杉田氏は冒頭で「忌憚(きたん)ない意見をお願いしたい」と要請。安慶田氏は「互いに主張は違うが、良い形で協議がまとまればいいと希望する」と応じた。これに先立ち、杉田氏は翁長知事と約10分間、非公開で面会した。
翁長氏が2回目の協議で振興予算をめぐり「優遇されているわけではない」と主張したことに関し、政府側は24日の協議で「自分たちの努力も認めてほしい」と理解を求めた。
政府から外務省の冨田浩司北米局長、防衛省の黒江哲郎防衛政策局長、中島明彦地方協力局長、内閣府の関博之政策統括官(沖縄政策担当)が出席。県からは町田優知事公室長が同席した。
政府は8月10日から9月9日までの1カ月間、移設関連工事を中断し、その間に計5回程度の集中協議を開く。〔共同〕