任期満了に伴う大阪府知事選が5日、告示される。現職で大阪維新の会幹事長の松井一郎氏(51)と、自民党府議団政調会長の栗原貴子氏(53)ら新人2人が立候補する予定。8日には大阪市長選も告示され、大阪ダブル選が幕を開ける。いずれも投開票は22日。
ダブル選は大阪維新と「非維新」勢力の対決の構図となる見通しだ。栗原氏は自民の推薦を受け無所属で出馬し、共産党と民主党が自主的に支援する。公明党は自主投票すると決めている。
松井氏と栗原氏は4日、大阪市内で関西経済同友会主催の公開討論会に出席。栗原氏が「広域自治体として近隣の他府県とも協調しながら大大阪をつくるべきだ」と強調すると、松井氏は「まずは府と市の二重行政を一元化してこそ他の自治体との連携ができる」と反論した。
「若者へのメッセージ」として、松井氏は「成長インフラ(の整備)を進めるほか、起業を支える試験場を作るなどビジネスの環境を整える」「大阪に来れば自分のポテンシャルが上がると思える大阪を作る」と主張。栗原氏は「中小企業への支援で税収をアップし、生まれた財源で子育て、教育などの施策を充実させる」「府民の思いに心を配る血の通った府政を実現したい」と訴えた。
知事選には元府立高教諭の美馬幸則氏(65)も立候補を表明している。