西日本旅客鉄道(JR西日本)の真鍋精志社長は18日の記者会見で、北陸新幹線の来春のダイヤ改正について「開業1年で大きく変えることにはならない」との方針を示した。3月の開業以降、利用者は前年の在来線特急の3倍を超える状況が続いているが「時間をかけながらダイヤを磨いていく」と本数増加には慎重な姿勢を示した。
大型観光企画「北陸デスティネーションキャンペーン」が始まった10月の新幹線利用者(上越妙高―糸魚川間)は90万人と、前年の在来線特急の3倍超だった。
新幹線は速達タイプ「かがやき」の定期便が1日10往復している。また新高岡に停車するかがやき1往復を臨時便扱いで運行している。これを定期便に振り替えることについて真鍋社長は「(新幹線を)非常に好調に利用頂いているのでそういった(振り替えの)声が出るんだと思うが、ダイヤは何年かの流れを見ながら決めるというのが方向だ」と語った。
JR西日本は北陸新幹線の敦賀延伸から3年後をめどに車輪の左右間隔を変えられるフリーゲージトレイン(FGT)を導入する計画だ。真鍋社長は鉄道建設・運輸施設整備支援機構の開発が遅れていることに「FGTを使える期間が短くなってしまうので大変難しい問題になる」と述べた。