子育てと親の介護が同時進行となる「ダブルケア」に数年先に直面しそうだと考えている母親が14%いることが、ソニー生命保険の調査で分かった。過去に経験したり現在直面したりする母親は8%いた。
ダブルケアは精神的・体力的な負担が増すほか、経済的な困窮を招くこともある。出産年齢が上がり、親世代が長生きになったことなどで今後増加が予想され、子育てと介護の両方を見通した支援が求められそうだ。
調査は昨年8月インターネットで実施し、大学生以下の子供がいる全国の20~50代の母親に過去の介護や今後の見通しなどを尋ね千人が回答。全国規模の調査は初めてだという。
ダブルケアを過去に経験した人や現在直面している人は、年代別では50代の21%が最も高く、今後直面しそうな人は30代で20%を占めた。ダブルケアという言葉を知っているのは全体の8%で、経験者でも21%にとどまった。
経験した人と直面している人計82人に公的な介護や子育ての支援サービスが十分かどうかを尋ねると、どちらも80%以上が不十分と答えた。
必要な支援策として全体の91%(複数回答)が介護と育児を合わせて相談できる行政窓口の設置を挙げ、81%が経験者による地域での相談や参考となるハンドブックの作成をそれぞれ求めた。〔共同〕