子育てと親の介護に同時に直面する「ダブルケア」で必要な費用は月平均で8万1848円――。ソニー生命保険がこんな調査結果を発表した。
介護とわたしたち
調査は昨年10~11月、大学生以下の子どもがいる父母2100人を対象にインターネットで実施。138人(6・5%)がダブルケアの経験者だった。
ダブルケアの経験者に実際にかかる費用を聞くと、平均月額は「親の医療・介護関連」が2万9623円で、「子どもの保育・教育関連」が3万3087円。親の医療や介護費用について、ダブルケア未経験者の61・0%は親の年金や預貯金から支出しようと考えているが、経験者で親の年金・預貯金から全額を賄えたのは21・0%にとどまった。自分の世帯の収入からすべて支払っている人は8・7%だった。
内閣府が昨年4月に公表した推計では、ダブルケアをしている人は少なくとも全国で25万3千人いる。同時に公表した意識調査では、2割以上の人が「経済的支援」を最も拡充して欲しい施策に挙げた。(伊藤舞虹)