森永乳業が販売する「口臭・口内ケアタブレット オーラバリア ブルーベリー味」=同社提供
人と会うとき、自分の口臭が気になりませんか? ニンニクを食べたときやお酒を飲んだときは、なおさらです。手軽に対策できる「口中清涼剤」は、中高年から若者まで幅広い人気があります。
きりとりトレンド 話題の商品を紹介
口中清涼剤はお酒を飲む機会が増える年末年始だけでなく、3~4月に販売数が拡大するという。小林製薬ヘルスケア事業部の赤井秀考さんは「人事異動などで新しい人との出会いが増え、第一印象を気にする時期なのでは」と話す。
ドラッグストアのキリン堂肥後橋店(大阪市西区)では、歯ブラシコーナー横に約30種類が並ぶ。舌の汚れをとったり口内を殺菌したりする作用をうたうほか、ミントなど別の香りで呼気のニオイを変える商品もある。購入の中心は中高年だが、最近は若い購入者も目立つという。
日本歯科医師会が昨年6月に発表した歯や口の悩みについての調査では、1位「ものが挟まる」、2位「歯の色」に続いて、「口臭」が3位だった。年代別でみると、口臭が気になる「お年頃」は20代。3人に1人で割合が最も高い。
小林製薬が「ブレスケア」を発売したのは1997年。のみ込むタイプのほかにグミやフィルムのタイプと形状を広げ、市場が拡大した。一方、発売から110年以上たつ「仁丹」にも、レトロな雰囲気を喜ぶ若者ファンが増えているのだという。
口臭の原因のほとんどは口の中にあるといわれる。日本歯科医師会によると、皮膚のあかと同じように口の粘膜ははがれ落ちる。これが舌にたまって腐敗することで強烈なニオイを出す。歯周病も病原菌が悪臭の元となる物質を大量に出すことで知られる。日常的な口内ケアが重要だ。一方、ニンニクを食べた後に気になるニオイは、元となる体内のガスが肺から出てくる仕組みだという。(田幸香純)
■ザラザラ粒で舌ケア
江崎グリコの「ブレオスーパー」は、3種類の糖を独自製法で配合した大粒タブレット。ざらついた表面が口臭の原因のひとつとされる舌の汚れを落とす。クリアミント、グレープミント、グリーンアップルミントの3種類。14粒入りで市場想定価格は250円前後。
■かめば口内リフレッシュ
小林製薬は3月8日から「噛(か)むブレスケア」で、サンリオの人気キャラクター「キキ&ララ」とのコラボ商品を販売する。グミタイプの粒をかむとメントールなど清涼成分が口に広がり、成分はおなかまで届く。ヨーグルト味とベリー味の2種類が入っている。25粒入り希望小売価格は360円。
■不滅の超ロングセラー
森下仁丹の「仁丹」は1905年から販売されているロングセラー商品。カンゾウマツやケイヒなど16種類の生薬を配合。医薬部外品で口臭のほか、二日酔いや乗り物酔いにも効果がある。1日の摂取目安量は15歳以上で1回10粒を10回まで。1瓶3250粒入りで希望小売価格は1500円。
■シニアにも使いやすく
森永乳業が販売する「口臭・口内ケアタブレット オーラバリア」はラクトフェリンなどを使った独自成分を配合。唾液(だえき)の力を高めてニオイの原因菌を殺菌する。溶けやすくして唾液が少ない高齢者でも使いやすくした。ブルーベリー味とレモンミント味の2種類。18個入りで、想定店頭価格1千円程度。
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(きりとりトレンド)