国土交通省九州地方整備局は4日、熊本地震による土砂災害で崩落した阿蘇大橋(熊本県南阿蘇村)西側の立野地区で、新たに山崩れを確認したと発表した。
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発表によると、山崩れの場所は山肌が見える状態になっている。4月20日と5月2日に撮影した航空写真を比べて判明し、4日に専門班が現地調査した。
同整備局によると、山崩れの範囲は斜面の長さ約320メートル、幅約100メートル。4月16日の本震などで少し崩れ、降雨や余震などで拡大した可能性があるという。県によると、県内で確認された山崩れは1日時点で250カ所以上ある。県の担当者は「梅雨も控えており、新たな山崩れに注意してほしい」としている。
山崩れの現場の麓(ふもと)には民家もあり、立野地区には避難勧告が出ている。村は降雨時には避難指示に切り替えることも検討している。
県によると、4日午後現在、地震の死者は49人、関連死の疑いは17人。住宅被害は5万4880棟で、1万8017人が27市町村375カ所の避難所に身を寄せている。震度1以上の地震は1200回に達した。
気象庁によると、同日午前7時52分ごろ宇城市で震度4を観測する地震が発生。九州自動車道の御船インターチェンジ(IC)―八代IC間が一時通行止めとなった。