埼玉県内の駅などに貼られる今年度の痴漢犯罪防止ポスター。原画は県内の高校生が描いた
電車通学・通勤を始めたけれど、痴漢が不安。そんな人のため、痴漢抑止に積極的に取り組む埼玉県警に、被害を防ぐ役に立つアドバイスを聞きました。女子高校生が考案した痴漢抑止バッジのパッケージにも盛り込まれています。
痴漢、泣き寝入りしません 女子高生のバッジ広がる
■「犯罪です」明記
JR埼京線や高崎線など混雑の激しい首都圏の主要路線が管内を走る埼玉県警は、痴漢摘発件数が全国的にも多く、抑止に積極的に取り組んでいる。
その鉄道警察隊が作った「チカン撃退マニュアル」では、痴漢の手口と罪名を例示し=表=、「全て、れっきとした犯罪です」と大きく書いてある。痴漢かどうか迷い、対応に悩む人もいるためだ。
鉄警隊では、痴漢にあわないためにドア付近など混雑した場所を避けるよう勧める。被害にあった場合に大事なのは、言葉や行動で嫌だと意思表示することだ。何もしないと、犯人が「同意した」と勝手に解釈し、犯行がエスカレートしがちだという。
だが「やめて」と被害者が声を上げることは難しい。どうしてもその場所に押しやられることもある。マニュアルでは「撃退法」としてカバンでガードする、にらむなどの方法も挙げた。
残り:1708文字/全文:2184文字