栃木県下野市の自治医科大学付属病院で昨年11月、乗用車が暴走して正面玄関付近に突っ込み、1人が死亡、2人がけがをした事故で、栃木県警は6日、運転していた茨城県古河市の男性(84)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で書類送検し、発表した。
事故があったのは昨年11月10日午後。県警によると、男性は病院の駐車場で車を停止して精算機に駐車券を差し込む際、アクセルを踏み込んで車を急発進させて病院の正面玄関付近に突っ込み、ベンチに座っていた東京都内の女性(当時89)を死亡させた疑い。また、歩いていたさいたま市の80代の母親と50代の娘にも重軽傷を負わせた疑いがある。
男性は調べに対し、「精算機に手が届かず、間違ってアクセルを踏んだ」と話しているという。
精算機がある駐車場の出口付近には、車が急発進したようなタイヤの跡が残り、出口のバーは壊れていた。同県警によると、男性に認知症などの運転に影響を与える病気はなく、県警は任意で事情を聴いていた。(山下裕志)