安倍晋三首相の政権運営や野党共闘の行方を占う衆院東京10区と福岡6区の両補選が11日、告示される。自民党は東京10区で候補を擁立したものの、福岡6区では自民系2人が無所属で立つ分裂選挙となる。野党4党は共闘で合意し、両選挙区とも民進党候補に一本化した。投開票は23日。
東京10区は、小池百合子氏の東京都知事転出を受けたもの。立候補を予定しているのは、自民の衆院議員(比例東京)で弁護士の若狭勝氏(59)=公明推薦=、民進新顔で元NHK記者の鈴木庸介氏(40)、幸福実現党員で新顔の吉井利光氏(34)の3人。
7月の都知事選で自民党の方針に反して小池氏を支援した若狭氏の擁立には党都連内で反発もあったが、小池氏との協調路線を優先する党本部が判断した。一方、野党4党は5日、幹事長・書記局長会談で両補選での共闘に合意。共産が公認候補を取り下げた。
福岡6区補選は、鳩山邦夫元総務相の死去に伴い行われる。いずれも新顔の4人が立候補を予定する。
自民福岡県連が推す参院議員秘書の蔵内謙氏(35)と、邦夫氏の次男で前同県大川市長の鳩山二郎氏(37)が自民公認を争ったが、党本部は見送りを決めた。自民はどちらかが当選した場合、追加公認する方針だ。
野党4党は、民進が公認する党県連副代表の新井富美子氏(49)に一本化した。このほか、幸福実現党員の西原忠弘氏(61)も立候補を表明している。