北陸新幹線の大阪延伸について、政府・与党は7日、福井県の敦賀から小浜と京都を経由して新大阪まで結ぶ「小浜・京都」ルートを採用する方針を固めた。与党プロジェクトチーム(PT)の幹部が会談し、検討中の3案から絞り込んだ。20日の与党PTで正式決定する見通しだ。
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延伸ルートは「小浜・京都」のほか、経由地別に「米原」「舞鶴」の2案がある。地元府県や営業主体のJR西日本の間で希望ルートが異なるため、調整が難航。PTの下部組織である与党検討委員会が協議を続けていた。PT座長の茂木敏充・自民党政調会長と座長代理の井上義久・公明党幹事長が7日、国会内で会談し、「小浜・京都」とする方針を確認した。
国土交通省の試算では敦賀―新大阪の「小浜・京都」ルートでの所要時間は約43分で最短。JR西日本のほか、沿線自治体7府県のうち最多の3県(福井、石川、富山)が支持する案で、与党PT幹部も「常識的なところに落ち着いた」と語った。与党検討委の西田昌司委員長(自民)も7日、記者団に「方向性は一つに固まりつつある」と明言した。
14日に検討委が結論を公表し、20日の与党PTで正式決定する。これを受け、政府は来年度予算に環境影響調査費を盛り込み、早期着工をめざす方針だ。
「米原」は滋賀県が推していた…