7日朝、ソウルの国会議員会館で開かれたセヌリ党「非朴派」の会合=東亜日報提供
韓国与党、セヌリ党が9日の朴槿恵(パククネ)大統領に対する弾劾(だんがい)採決後、分裂するとの見通しが出始めている。同党議員らが明らかにした。非主流派は「非朴槿恵、非文在寅(ムンジェイン)(大統領選の有力野党候補)」を掲げて第3極を結集し、次の大統領選で潘基文(パンギムン)国連事務総長の擁立を目指す可能性がある。
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セヌリ党国会議員の一人は7日、「セヌリ党は保守の受け皿としての資格を失った。分裂せざるを得ない」と語った。議員数128人の同党は国会での弾劾訴追案の採決に自主投票で臨む方針だ。非主流派議員は7日、29人以上が弾劾に賛成するとの考えを示した。
同党内では、弾劾に賛成した議員が採決後に離党するとの見通しが強まっている。非主流派は、政策として次期大統領選前に、憲法改正による現行の大統領制の変更を提唱している。同時に「非朴、非文」勢力の結集を訴えている。
現在、第2野党「国民の党」の一部が憲法改正を唱えており、セヌリ党非主流派と合流する可能性がある。その場合、潘氏とともに次期大統領選の有力候補とされる安哲秀(アンチョルス)氏の去就が注目されている。最大野党「共に民主党」や同党前代表の文在寅氏は憲法改正に消極的な姿勢を示している。(ソウル=牧野愛博)