東日本大震災で被災した岩手県大船渡市の復興工事現場で昨年3月、勤務中に倒れて死亡した建設会社の男性社員(当時41)の遺族からの労災申請に対し、大船渡労働基準監督署が「長時間の労働時間により過重負荷が高かった」として、過労死と認定していたことが明らかになった。岩手労働局によると、復興工事現場での長時間の時間外労働で過労死と認定されるのは岩手県内で初めてだ。
労基署によると、男性は鉄建建設(本社・東京)の社員。被災したJR大船渡線のBRT(バス高速輸送システム)の復旧工事に従事していたが、昨年3月9日夜、勤務中に倒れ、急性循環不全で死亡した。
男性は倒れる前の昨年2月1日~同29日、労使協定で定めた時間外労働の上限(1カ月あたり60時間)を超える約96時間の時間外労働をしており、昨年7月に過労死と認定された。