23日未明から降り始めた雪で市長選と市議選の掲示場も3分の1が埋まった=滋賀県高島市新旭町北畑(選挙ポスターにモザイクをかけています)
日本列島に強い寒気が入り込んだ影響で23日、日本海側を中心に大雪に見舞われた。冬型の気圧配置は24日も続く見込みで、気象庁は警戒を呼びかけている。
雪の影響で交通も乱れた。西日本高速道路によると、米子自動車道上りの江府IC―湯原IC間で24日午前1時現在、雪のため数十台が立ち往生しているという。鳥取県警によると、23日午後5時10分からこの区間を通行止めにしており、10時間以上動けない車もあるという。23日夜には、名神高速道路上りの彦根IC付近を先頭に、雪のため一時40キロ近い渋滞となった。JR西日本によると、倉吉発の特急「スーパーはくと」が雪の影響で約6時間遅れで京都駅に到着したという。
気象庁によると、24日夕までの24時間の降雪量は多い所で、北陸地方80センチ、中国地方70センチ、近畿地方60センチ、四国地方30センチなどと予想されている。同日午前0時現在の各地の24時間降雪量は、鳥取県大山町95センチ、兵庫県香美町・兎和野(うわの)高原67センチ、滋賀県高島市59センチ、兵庫県豊岡市50センチなど。
各地では、雪が影響した事故があった。鳥取県南部町金田の県道の歩道では除雪作業中の同町天萬の会社員河野利久さん(39)が死亡。23日朝に50代の同僚男性と作業中に側溝に足を取られて転倒し、除雪機に頭を巻き込まれたという。消費者庁によると、手押し式除雪機による死亡事故は過去8年間で少なくとも20件起きているという。
島根県出雲市では40代男性が雪道で転倒し、右足首を骨折した疑いで病院に運ばれた。広島県神石高原町では、大型ミキサー車が町道の下り坂を曲がる際にスリップし、道路脇の約10メートル下にある山林へ転落した。路面は積雪で凍結していたという。乗車していた男性2人はいずれもけがをした。
29日に市長選と市議選の投開票を控える滋賀県高島市では、候補者ポスター掲示場の多くが雪に埋まった。市長選候補2人はいずれも街頭活動を自粛した。市議選候補の一人は「2、3日は雪の影響で思った活動ができないだろう」と話していた。