「恋妻家宮本」の天海祐希(左)と阿部寛
「家政婦のミタ」の脚本家、遊川和彦が自ら書いたシナリオで初めて監督した「恋妻家宮本」が28日封切られた。熟年夫婦の危機を笑いと涙で描いた大人のエンターテインメント。遊川脚本の常連俳優、天海祐希と遊川監督が語り合った。
天海演じる宮本美代子は50歳。同い年の陽平(阿部寛)と結婚して27年経つ。一人息子が独立し、久々に2人だけの生活が始まる。ところがある時、陽平は部屋で、美代子の署名がある離婚届を発見する。
天海は「女王の教室」など3本の遊川ドラマに主演している。今回は普通の専業主婦。天海を「日本一主婦が似合わない女優」と評する遊川監督が、なぜ彼女を起用したのか。
遊川「ファンから『イメージが違う』と怒られそうだけど、あえて挑戦しました。今までにない天海さんを見て『こんな芝居も出来るんだ』と感じてほしい」
遊川監督は1955年生まれ。還暦を過ぎて、念願の映画監督デビューだ。
遊川「やりたかったのは気取った演出ではなく、大勢の人に楽しんでもらうことと役者を魅力的に見せること。そのためには役者に嫌なことも言いました」
天海「遊川さんの脚本には、設計図が全部書いてあるんです。筋が一本通っているので迷いようがない。大変やりやすかったです」
主人公の陽平は優柔不断で、つ…