終始ベンチで試合を見守った石川祐希
バレー選手としてのレベルアップを求めて、全日本男子のエース石川祐希はこの冬、イタリア留学に向かった。中大に籍を置きながら、自身2度目、2年ぶりのイタリア1部リーグ挑戦。だが、21歳の誕生日を翌日に控えた今月10日夜、石川は浮かない顔で、イタリア北部のベローナの体育館にいた。下位からの浮上を狙うラティーナに7日に合流し、初めての敵地での試合は、ただベンチを温め続けただけに終わった。石川に試練が訪れていた。
「試合に出られないのはしょうがない。いま、動けていないんで。2週間ぐらいはかかりそうです」
ラティーナが1―3でベローナに敗れ、チームが14チーム中最下位に転落した試合後、石川は渋々といった様子で、けがをしていることを明かした。
2年前に3カ月所属したモデナでは、先発出場は2試合に終わった。今回、イタリア1部で下位に低迷するラティーナ入りをあえて選んだのは、出場機会を求めてのことだ。
この日はチームでただ一人、ユ…