顔や体格が自分にそっくりの知人の男に交通違反の出頭を身代わりさせたとして、警視庁は、東京都墨田区緑4丁目、職業不詳の西山将史容疑者(27)を犯人隠避教唆などの疑いで逮捕し、1日発表した。
身代わりで出頭した同区大平4丁目、建設作業員の菅野成容疑者(21)も犯人隠避容疑で逮捕した。ともに容疑を認めている。出頭時に対応した警察官が見抜けなかったほど、2人はよく似ているという。
交通執行課によると、西山容疑者は昨年3月2日午前1時40分ごろ、東京都千代田区の首都高速で法定速度を57キロ超過した時速107キロで走行。スピード違反だとして出頭を命じるはがきが警視庁から届くと、知人の菅野容疑者に身代わりを強いて検挙を免れた疑いがある。
西山容疑者と菅野容疑者は背丈や体重がほぼ同じで、顔立ちや髪形もそっくりだという。違反時に西山容疑者はひげを生やしており、身代わりで出頭した菅野容疑者にはひげはなかったが、同課によると、対応した警察官が「ひげをそるとこういう顔立ちになるのかな」と納得するほどだったという。
昨年7月、別のスピード違反事件で同庁が菅野容疑者から話を聴いた際、同年3月の違反について、「違反したのは実は自分ではない」と述べ、身代わりだったことを明かしたという。