加計学園の獣医学部の建設工事が進む丘陵地=17日午後、愛媛県今治市、藤家秀一撮影
「(市としては)当然、関知していないし、コメントのしようがない」
加計学園の新学部「総理のご意向」 文科省に記録文書
危ない文書ほど「詠み人知らず」に 文科省関係者が証言
特集:加計学園問題
加計学園が来春の開学を目指す獣医学部の予定地がある愛媛県今治市。「総理のご意向」などと記された文書の存在に、菅良二(かんりょうじ)市長は17日、市役所で報道陣の取材に応じ、「(誘致は)歴代市長の取り組みの積み重ねで、ここまでたどり着いた。開学へ向け、全力で取り組んでいくことしか考えていない」と繰り返した。
予定地は本州と四国を結ぶ瀬戸内しまなみ海道の玄関口となる今治市のほぼ中央部。丘陵地に広がる約16・8ヘクタールの敷地ではすでに建設工事が始まっている。17日も大型車両が頻繁に出入りしていた。
若者の流出による人口減が課題の今治市が民間所有の山林だったこの土地での大学誘致を提唱したのは1983年。市土地開発公社が土地を買収。松山大学(松山市)など、様々な構想が頓挫したが、獣医学部の誘致に乗り出すと、2016年に国の「国家戦略特区」に指定され、その後に同学部の新設を認められると、動きは一気に加速した。
加計学園は16年末までに予定…