スウェーデンに敗れうなだれる韓国の選手たち=ロイター
(18日、スウェーデン1―0韓国 サッカー・ワールドカップ)
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韓国とスウェーデン、大会前から情報戦 初戦へ強い思い
「けっこうやれているんじゃないか」。韓国DF張賢秀(チャンヒョンス)は試合中に手応えを感じていた。
韓国は先発の平均身長187センチのスウェーデンの高さや体の強さを警戒していた。ロングボールにどう対応するか、セットプレーをどう守るか。一つ一つ練習で確認していた。手が長く、ハイボールに強いGK趙賢祐(チョヒョヌ)を起用したのもそうした一環だ。
実際、何度か相手にチャンスを作られたものの、全員が守りを固め、最後のところで体を張って防いでいた。PKを取られた場面も、こぼれ球の対応でDF金民友(キムミヌ)がほんのわずかに遅れただけ。1失点は許したが、守備は及第点だったと言っていい。「プラン通りよくやってくれた」と申台竜監督も評価した。
一方の攻撃は、身長197センチのFW金(キム)信旭(シヌク)のポストプレーなどを使って前半10分過ぎまでは韓国のペースだった。ところが、その後はスウェーデンにうまく対応され、沈黙した。イングランド1部トットナムで活躍するFW孫興民(ソンフンミン)には、ボールが入るたびに2人、3人と厳しいマークがついた。韓国のシュートはわずか5本。孫興民は1回も打てなかった。「攻撃面は……。相手もしっかり分析していた」と張賢秀も言わざるを得なかった。
同じF組で前回覇者のドイツが前日、メキシコに負けた。ドイツとの対戦を残す両チームは、1次リーグ突破のために是が非でも勝利が欲しかった試合だった。孫興民はうなだれた。「自分の出来にがっかりしている。チームが得点を取れなかったのは自分の責任。チームメートに申し訳ない」(河野正樹)