決勝の会場で調整する栃木の主将、田臥勇太
Bリーグの初代王者を決めるチャンピオンシップ(CS)決勝が27日、東京・国立代々木競技場で行われる。昨年のNBLを制し、今季のレギュラーシーズン勝率トップの川崎(中地区1位)と、日本人で唯一NBA(米プロバスケット協会)でのプレー経験がある田臥勇太が主将を務める栃木(東地区1位)が対戦し、1戦だけで優勝を決める。
26日の前日会見には両チームの主将らが出席。川崎の篠山竜青主将は「栃木はリーグの中でも人気だし、田臥さんがいるチームで注目度が上がる。楽しみです」。篠山はA東京との準決勝第1戦で23点、第2戦でも18点を挙げるなど得点も好調。「アグレッシブな守備とゴールにアタックする部分を見てほしい」と話した。
「気になる相手チームの選手」を問われた3点シューターの辻直人は、「ギブス選手と渡辺選手と遠藤選手と熊谷選手と……」と大勢の名前を挙げて笑わせた。辻は今季、代表活動の後、コンディションが整わずに開幕節を欠場したほか、後半も腰痛や足首の捻挫などで、力を出し切れない時期も多かった。「大勢の観客が来てくださる。辻直人の真骨頂を見せたい」と意気込んだ。
栃木の主将の田臥は「川崎は(旧NBLの)ディフェンディング・チャンピオン。いかに挑戦者の気持ちで一丸となって挑めるかが大事」。栃木が決勝の舞台に立つのは、NBLの前身、JBLで優勝した2010年以来。この日、決勝コートで練習した田臥は「(以前より)会場も大きくなり、Bリーグカラーになって前とはまったく違う印象。でも(栃木)ブレックスのファンの方が黄色に染めてくれると思う。楽しみにしています」と話した。
両チームはリーグ戦で1月に2試合戦い、1勝1敗の五分だった。川崎はレギュラーシーズンの1試合平均84・3点でリーグ1位。一方の栃木は守備力が最も高いとされ、リバウンドは1試合平均43・5回でリーグ1位だ。栃木のトーマス・ウィスマン監督は「常にディフェンス・ファーストでやってきた。いい守備から入れるかが大事」。川崎の北卓也監督も「栃木の守備もすごいですが川崎の守備も悪いとは思っていない。明日はディフェンス勝負だと思っています」と話した。(伊木緑)