ブルペンで熱のこもった投球をする清水(左)と徳山
野球のU18(18歳以下)ワールドカップが1日、カナダのサンダーベイで開幕する。初優勝を目指す日本の強みは強力打線。清宮(早稲田実)、安田(履正社)、中村(広陵)の中軸に期待がかかる。だが、長打が出にくい木製バットを使用することもあり、投手陣の奮起も不可欠だ。
行方不明のバット、やっと届いた U18が打撃練習
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先発の軸は、安定感がある右腕徳山(大阪桐蔭)と縦の鋭い変化球が武器の左腕川端(秀岳館)。好調を維持する2人は8月30日、それぞれ約60球を投げ込んだ。徳山が「勝ちにこだわる」と言えば、川端は「強打者相手に低めを振らせる」と意気込む。小枝監督は抑えに全国選手権優勝右腕の清水(花咲徳栄)を指名。鋭く落ちるフォークが他国の強打者に効果的だとみる。中継ぎは制球力が高い右の三浦(福岡大大濠)と左の田浦(秀岳館)が控える。
日本の初戦は、日本時間1日午後10時半開始のメキシコ戦。2戦目は大会3連覇中の米国が相手だ。序盤のこの山場を乗り切り、勢いをつけたい。米国の仕上がりも良さそうだ。大会に向けた大学との練習試合4試合に全勝。投手陣は右腕のハンキンスら150キロ台を投げる複数の投手がいる。開催国のカナダもメンバー20人中6人が大リーグのドラフトにかかった選手で、力が入っている。
主将の清宮は1年生で出場した前回大会(2015年)を忘れていない。「自分が打てなくて負けた。米国戦も近いけど、一戦一戦やっていきたい」と意気込みを語った。(坂名信行)
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〈第28回U18ワールドカップ〉 12カ国・地域が1次リーグ(L)で6チームずつ2組に分かれて戦う。日本がいるB組は、ほかにメキシコ、米国、キューバ、オランダ、南アフリカ。A組はカナダ、韓国、台湾、オーストラリア、イタリア、ニカラグア。各組の上位3チームが2次Lに進む。2次Lは1次Lの対戦成績を持ち越して行い、3試合をした結果で、上位2チームが決勝で戦う。