昨年11月のサウジアラビア戦の前半、先制のPKを決める清武弘嗣=長島一浩撮影
サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア最終予選で、B組1位の日本代表は31日の豪州に勝てば、6大会連続の本大会出場が決まる。過去のW杯予選では、豪州には2敗5分けと一度も勝っていない。厳しい戦いが予想されるが、たとえ日本が負けても引き分けても、自力でW杯出場をつかむチャンスは残っている。最終節の敵地でのサウジアラビア戦(9月5日)で、引き分け以上であれば2位以内が確定し、W杯に出場出来る。
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サウジアラビアとは、昨年11月にホームで対戦し、2―1で勝っている。前半終了間際に清武(セ大阪)のPKで先制し、後半35分に原口(ヘルタ)が追加点。試合終了直前に失点して、ややばたついたものの、実力差を見せた。本田(パチューカ)、香川(ドルトムント)、岡崎(レスター)がそろって先発を外れ、日本代表の転機でもあった。
29日にあった試合で、サウジアラビアがアラブ首長国連邦(UAE)に敗れ、勝ち点を積み上げられなかったことも日本代表にとっては追い風だ。
とはいえ、試合が行われるジッダは、気温が40度近くにまで上がることもある酷暑の地。6月のイラク戦は中立地のテヘランで行われたが、中東の暑さの中で後半にスタミナ切れし、追いつかれた苦い過去がある。その経験を生かし、選手全員が共通意識を持ってゲームをコントロールできるかが、より重要になる。
豪州の成績も影響してくる。31日の日本戦に勝てばB組首位に立ち、引き分けでも2位に。豪州の最終節の相手は、すでにW杯出場が途絶えた最下位のタイ。昨年11月の対戦は敵地で2―2の引き分けだったが、ホームでの大一番に豪州が敗れることは想定しづらい。
もし、最終節で日本がサウジアラビアにも敗れ、豪州にも勝ち点で上回られると、3位に。10月に行われるA組3位とのアジアプレーオフを戦うことになる。
A組はイランがすでにW杯出場を決め、韓国とウズベキスタンが2位を争っている。アジアプレーオフの勝者は、最後の出場枠をかけて北中米カリブ海4位との大陸間プレーオフに臨む。(増田啓佑)