ブレイクダンスが「スポーツ」になった。10月にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開催されるユース五輪(15~18歳対象)の正式競技に決まったうえ、今年5月にはその最終予選を兼ねた「第1回世界ユース選手権」が川崎市で開かれた。米ニューヨークのストリート発祥の若者文化が、競技として、世界に広がりを見せている。
ヒップホップの重低音で三脚に据え付けたカメラが揺れていた。川崎市の「カルッツかわさき」で開かれた世界ユース選手権。34の国と地域から86選手が参加した。1対1でダンスを披露し合う「バトル」を見ようと、約2500人の観客が詰めかけ、立ち見席まで埋まった。
日本は屈指の強豪国だ。1980年代前半、日本の若者は世界でいち早く米国からブレイクダンスを「輸入」し、街角やアーケードなどで技を磨いていった。当時、民放テレビ番組の人気コーナーだった「ダンス甲子園」も、その広がりに拍車をかけた。
世界ユース選手権で、優勝をさらったのは男女とも日本勢だった。
男子優勝のShigekixこ…