米国との関係悪化を受けた通貨リラの下落に直面するトルコでは、インフレが庶民の暮らしを直撃している。米格付け大手による17日のトルコ国債格下げで、さらなる悪影響が世界各国にも広がりかねない。「話し合いで早く解決を」と願う市民もいるが、強権化するエルドアン政権のもとで、表だった政権批判は聞こえてこない。 「米ドル→リラで野菜プレゼント」 トルコ、強まる反米 イスタンブールでタフシン・ゼイレキさん(58)が営む喫茶店の売り上げは、昨年比で半減した。 「お金がない人ほど、インフレの影響を受ける」 トルコリラの対ドル相場の下落は3月ごろから続く。5月には米国金利の上昇を受けてリラ安が進んだ。さらに8月、トランプ米大統領による対トルコの追加関税表明でリラ売りは加速し、年初比で約40%下落した。 リラ安に伴って輸入コストは増え、インフレも加速している。トルコの統計庁によると、3月に10・23%(前年同月比)だった消費者物価上昇率は7月には15・85%になった。 ゼイレキさんによると、先月1… |
政権批判「怖くて言えぬ」 トルコリラ急落、庶民を直撃
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