トランプ米大統領を鋭く批判し、共和党重鎮でありながら、共和党政権にも苦言をはばからない、「孤高の政治家」だった。
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祖父や父は米海軍大将、本人も海軍将校出身で米上院の軍事委員長を務めるなど安全保障政策に精通。日米関係にも影響を与えた。
インタビューなどで接したが、物腰柔らかく、語り口も穏やかだった。上院議員事務所には、ベトナム戦争時代の自身の写真が飾ってあった。ハノイの空爆に参加した際に乗っていた攻撃機が撃墜され、両腕と片足を骨折。湖に落ち、意識を失った同氏をベトナム兵や市民が引き揚げようとした際の写真だ。写真を指さして「これが私の原点だ」と笑顔で語ったのが印象的だった。
「強面(こわもて)」と「穏健」の二面を持つ。安全保障では、いわゆるタカ派。2003年のイラク戦争でも武力行使の決議を議会に提出し、推進役を担った。増派に踏み切らず、最新鋭兵器を多用した戦争にこだわる当時のラムズフェルド国防長官を「史上最悪の国防長官」と酷評した。
一方、自身が5年超にわたりベ…